第2章 私が貴方を好きになる迄の話。
「玄弥君と一緒。……同じだね。」
【柱を守りたい。】
何て大それたこと言う同士にそう伝えると、
彼は真剣な顔で私を見つめた。
「…俺とは違ぇよ…。は強い。
だから、同じなんて言っちゃ駄目だと思う。」
照れ屋の癖に、この時は目を1寸も逸らさなかった。
「…俺…愚図だけど、諦めだけは悪ぃから。
いつか、同じだって言えるように…頑張る。」
「(…強い子だなぁ。)……そっか。」
そんな強情な瞳が、私はとても好きなようだ。
「…なぁ、。」
「んー?」
「……兄ちゃん、今何してんのかなぁ。」
「……………さぁ、何をしてるんだろうねぇ。」
「……任務出てんのかな。」
「………そうかもね、…柱は忙しいから。」
夜が開けて白みだした空は優しい紫色で、
さっき見つめられた玄弥君の瞳みたいだった。