第6章 カフェでの出会い
「いらっしゃいませ」
カフェへと入った二人を迎えてくれたのは、眼鏡をかけたスーツ姿の男だった。
「おや、この前もいらした新入生ですね」
そう話しかけられ、海藤は不思議そうに四季を見た。同じように四季も海藤を見てフルフルと首を振った。二人には見覚えのない男だったからである。
「「??」」
「あぁ、前回の時はお話し出来ませんでしたからね…お二人が前いらした際に私もこちらにいたんです。このカフェの担当教員をしています保坂と申します」
保坂と名乗った教員は、切れ長の目に、厳しく少し威厳を感じるような顔立ちをしていた。しかし微笑んだその表情は優しく二人も安心した。
「えっと、オパール寮の海藤と…」
「関谷です。よろしくお願いします」
「こちらこそお願いしますね。あぁ、こんなところで申し訳ない、今案内させます。中谷!案内してくれますか?」
「ん?はい!今行きます」
保坂に呼ばれた生徒が来ると、二人は驚いた。
「え?」
「いらっしゃいませ!」
背の高い、白衣を着た生徒であった。180cmを超えているであろう身長に、白衣を着ているので、かなり目立つ。その上、爽やかにほほ笑んだ笑顔が輝いて見える好青年だった。
「中谷、新入生だからね。しっかり案内お願いしますね」
「はい!じゃあ、案内しますね」
そうして二人はカフェの店内へと案内された。
案内された席に座ると、中谷が不思議そうに二人を見た。
「前にもここに来たことあるの?保坂先生が知ってるみたいだったし」
「はい、入学してすぐに一回来ていて…」
そう四季が言うと、中谷は嬉しそうに笑った。
「そうだったんだね!じゃあ、俺のこの服驚いた?」
「そりゃあ、驚きますよ」
海藤の意見に四季も頷いた
「これね、部活動の宣伝も兼ねて着てるんだ。で、どうかな?化学部なんだけ…どッ」
ガッ…と音が響き、中谷は頭を抱えた。
後ろで保坂がメニュー表で頭を叩いた音であった。
「中谷…部活動の宣伝は許しましたが、もう少しタイミングを考えなさい」
「分かりましたー」
あまり反省をしたようには見えない返事をした中谷だったが…
「中谷」
「はい!分かりました!……今、お水とか準備してくるね」
保坂に睨まれ、囁くように呟くと、いそいそと奥へと入っていった。