第5章 初めてのお客様
寮の自室に戻った四季は、既に部屋に戻ってきていた海藤と今日の報告をしあっていた。
「今日は疲れたねー」
「明日香ちゃんも?私も初めて接客したから緊張しちゃった…」
「え?もう接客とかするんだね?」
「う…うん。知り合いだからいいよって…」
先程の左手の熱がまたぶり返しそうで、四季はパタパタと手のひらを振って冷やした。
「ん?知り合い?」
「な…」
「な?」
挙動不審になる四季に海藤は少し驚き首を傾げた。
「七瀬先輩が…」
その一言で海藤は四季が挙動不審になる原因昨日気さくに話しかけてきた七瀬にあることを知った。
「え!?七瀬先輩が常連だったってこと?」
「うん…」
「すごい!なんだか運命みたいじゃん!」
海藤のテンションの高い言葉に四季は大きく首を振った。
「そ、そんなんじゃないと思うよ!」
「まぁ、でも良かったね」
まだそれが恋愛対象と見ての淡い気持ちではないとしても、気になっている異性との接点は多い方がいいと、海藤は思っていた。
「私の方はお花の種類とかアレンジの基礎を覚えなきゃいけないから、思いのほか大変そう」
「本格的だね…」
「お互いに頑張ろうね!」
「うん!」
二人はその後も今日あったことを遅くまで語り合っていた。