第5章 初めてのお客様
「前にもそんな話を聞きましたけど…無くなっちゃうんですか?」
「とりあえずはまだ存続する予定なんだけど…やっぱり、男子寮のカフェもあるからね~」
「そうなんだよ!…まぁ、ケーキも上手いし、仕方ないのかもしれねーけど…」
ケーキの話になり、四季は昨日食べたケーキを思い出した。確かに味はかなり良かったのである。
「私も昨日、同じ部屋の友達と行ってきたんですけど…凄く美味しかったです」
「やっぱりデザート系のクオリティはあちらの方がいいですからねぇ~…女子寮では料理教室もあるんだけど、そこで料理を提供してる場所があるから、私たちはここにいるスタッフで作らないといけないから…人数もいないし、今はあまり飲み物以外は簡単な物しか準備してないの」
「そうだったんですか…」
「とりあえず、今日はお客さんの前には出なくてもいいから、飲み物の機械の説明からさせてもらうね」
そう言って野々村は四季をバックヤードへと案内し、説明を始めた。
「…と、このくらいかな?」
一通りの説明が終わると、野々村は四季にカフェの制服を手渡した。
「サイズはこれで大丈夫だと思うんだけど、合わなかったら遠慮なく言ってね」
カフェの制服は白のブラウスに黒の七分丈のズボンに腰に巻く緑のエプロンだった。
「ありがとうございます」
「じゃあ、私は店内に戻ってるから、そこの更衣室で着替えが終わったら戻ってきてね」
「わかりました」
こうして、四季は更衣室へ向かった。