第39章 組み紐をひいたのは
数日後、投票は機嫌通りに締め切りとなった。そして、記念すべき第1回のお題は…
後輩とのバーベキュー!となった。結局 票差はひっくり返る事無く、あのまま1位が逃げ切る形となったのだ。
と、いう事で…。早速、撮影日。
『今日はよろしくお願いしますね。小鳥遊さん』
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
やはりTRIGGERにとって、仲の良い後輩と言ったら IDOLiSH7を置いてはおけない。
が。スケジュールがカツカツだった為、フルメンバーを呼ぶのは現実的に無理だった。という事で、今日はMEZZO"の2人に来てもらった。
「嬉しいです!仲の良い後輩として、僕達に声をかけてもらえるなんて!」
「こちらこそ、急だったのに来てくれてありがとう!」
「バーベキュー!俺ちょう楽しみにしてた!肉!いっぱい食っても良い!?」
「当たり前だろ?好きなだけ食えよ!育ち盛りの高校生」
「やりーーー!」
「ちょっと。仕事だって事は忘れないでよね」
MEZZO"とTRIGGERの5人は、私が促さなくても挨拶を交わしていた。
様々なイベントや、競い合う場を経て来た彼には、確かに強い絆が芽生えているのだろう。素晴らしい事だ。
『じゃあ、打ち合わせを始めましょうか。小鳥遊さん』
「はい!」
『あと、天もついてきて下さい』
「…ボクだけ?」
天を始め、他のメンバーは首を傾げた。どうして自分達が打ち合わせに参加しなくても良いのかと、考えているようだ。
『企画の都合で、天には進行役になってもらうんですよ。むしろそれ以外の4人には、これから何が起こるのか知らないでいて欲しいんです。
さぁ天、行きますよ』
そう言うと、天はもう何も言わずついて来た。
「ラッキー。眠くなる打ち合わせ、出なくて済んだー」
「お前、いつも寝てるのかよ…大丈夫かMEZZO"」
「で、ですが最近は環くんも、寝ないように努力してくれてるんですよ?」あはは…
「いやそれより俺は、出演者なのに この後の進行を知らされない事が怖いよ」