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引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第5章 さぁ、何をお作りしましょうか?




私は、最後となった楽の言葉を待ち続けた。


「恋人なんかいない。残念な事にな」

『恋人が居なくても、激しい女遊びは御法度ですよ』

「……そんな事してるわけねぇだろ!」


必死で否定するあたり、なんだか怪しい…。

私が疑いの目を楽に向けていると、天が口を開く。


「本当にしてないよ。…今は」

『……今は』


意味深な天の言葉に、私はじと目で楽を見る。


「な、なんだよ。今は何も無いんだからいいだろ」

「2年前までは、結構遊んでたよね。楽は」

「遊びじゃねぇ。全部本気だったんだよ。
というか天。未成年がそういう事言うな」

「そんな未成年の悪い見本になってた人が 何言ってんのさ」

「だっから本気だったって言ってんだろ!俺の方はな!」


楽と天の雲行きが悪くなって来た。


『まぁ、2年も前なら大丈夫でしょう。多分…』


仮に女性から酷い恨みを買っていて、仕返しをされるとしたなら もうとっくに行使されているだろうから。


『それにしても、2年前に女遊びから足を洗ったのはどうしてですか?刺されそうになったとかですか?』

「あはは!違うよ。普通に 楽に好きな人が出来たから」


にぱーと眩い笑顔を浮かべならが、爆弾を投下した龍之介。
そんな彼を、楽が恨めしそうな顔で見つめている。


『そうですか。分かりました』

「…意外だな。アンタは怒ると思った」

『何故ですか?アイドルだって人間です。恋愛は自由ですよ。
ですが…勿論、上手くやって下さいね。

自分が恋をしていても、ファンには恋をさせ続けられるのなら…
私は何も言いません』


しかし…2年前に好きな人が出来て、現在恋人が居ないという事は。彼は振られたのだろうか?

彼の性格上、好きな人が出来たのならばガンガン攻めているだろう。それでも未だ楽がフリーという事実から、私はそう答えを導き出した。

彼を振る女性がいるとは。なかなか見込みのある女性もいたものだ。

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