• テキストサイズ

引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第21章 キミがいてくれて、良かった




—————


「九条様ですね。お話は伺っております。すぐに検査をいたしますので、こちらのレントゲン室にどうぞ」


姉鷺が、事前に話を通しておいてくれたのだろう。病院に着いてからは、意外なほどスムーズに事が運んだ。

バインダーを持った白衣の女性に続いて、天が処置室に入って行こうとする。


『すみません、私も付き合っても良いですか?』


看護師に尋ねると、困ったような笑みを返された。それを見ていた天が私に言う。


「あのね。レントゲン室にキミが付き添ったところで、何が出来るの?」

『え…?例えば…手を握っているとか?』

「馬鹿なの?」

『……』

「とにかく、プロデューサーはここで大人しく待ってて」


一部始終が終わるまで、待っていてくれた看護師が笑う。


「とても仲がよろしいんですね。プロデューサーさんとTRIGGERのメンバーって」

「そうですね。彼にはとてもお世話になっていますし。ボク達にとってプロデューサーは、大切な仲間も同然なんですよ。
まぁ今見て頂いた通り、少し過保護なところもあって ちょっとだけ困る時もあるんですけどね。ふふ」キラキラ

「っっ!!」
(ぐはぁ!!生 九条天の天使の微笑みぃ!!)


極上の天の笑顔をくらい、その場でフラつく看護師。

やがて 天をレントゲン室へ促すと、2人して中へと消えて行くのだった。そんな背中を私は見送る。


『………』


今にも鼻血を吹き出しそうだったが。あの人に、天を任せて本当に大丈夫だったろうか…

/ 2933ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp