第118章 Another Story
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「そんなこと言われたら…もう、止まれないかも」
『煽ったつもりは、なかったんだけど…でも、止まらなくていいよ。いっぱいして?』
「それで煽ってるつもりがないって?…よく言うよ」
最奥まで深く刺さっていたそれを、天はゆっくりと引き抜く。潤んだ肉が引っ張られて、体の中心からビリビリと快楽の電気が全身駆け巡った。
『っあ…!!ぁぁ!天っ、やぁ…っ』
「まだ、そこまで動かしてないでしょ…?そんなに、強く締め付けないで…」
確かに激しくはないが、天の腰を捏ねるように動きに翻弄される。繋がりからは、激しい水音が溢れていた。愛液は掻き出されるように、とろとろと尻の方まで溢れこぼれていく。
「は…、エリ、好きだよ…っ」
『天っ…!んんっ、』
私も。という言葉は、彼に食べられてしまう。舌が深く絡まり、二人の熱い息が混ざる。
そうしてるうち、徐々に腰の律動は早まっていった。
「 ——っ、エリ…!もう…」
『んっ、天…!は ぁっ、…私 も』
私達は、どちらからともなく相手の手を求める。そして、両手の指をしっかりと絡め合った。
彼の動きが、さらに早くなる。
「 っ…は…ぁ、愛してる…っ」
身を小さく ふるりと震わせると、天は確かな熱情を放った。きつく目を閉じて、唇に歯を立てる彼を見て、私もすぐに後を追うかたちで達したのだった。