• テキストサイズ

引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第118章 Another Story





唇が合わさった瞬間は、いつも心臓が止まりそうになる。それが ちゅっと音を立てて離れれば、天は間近で微笑んで見せた。その瞬間は、比喩なく私の心臓は一瞬停止していると思われる。


『は……、天。もっと、欲しい』

「いいよ。もちろん」


懇願すれば、今度はもっと深いのをくれる。指で顎を持ち上げて薄く唇を開かせてから、熱い舌が挿入された。先が歯列をなぞった後に、深く舌を絡ませる。とろりと溶かされる感覚に、軽く目眩を覚えてしまう。

こちらがそんな状態だというのに、天はキスをしながらも手を胸元へと忍ばせる。優しい手つきで、膨らみを包み込んだ。長い指が、柔らかい肉に沈む。

親指と人差し指の腹で、突起を軽く潰されると腰が跳ねてしまう。その跳ねた腰を、彼は反対側の手で怪しく撫でた。カーブをなぞるようにゆっくりと撫で付けた。そんなふうにされれば、腰だけでなく体全体が反応してしまう。

いつの間にかこちらを見下ろしていた天は、くすっと笑った。


「感じちゃう?」

『ん……うん』

「可愛いなぁ、もう」


唇が、首筋を滑る。鎖骨辺りで止まると、小さく肉を吸い上げた。
可愛いくて堪らないという証を、天はそこに残したのだ。マーキングをされて嬉しくなってしまうなんて。私は一体どうしてしまったのか。

/ 2933ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp