第113章 もう一生、離さない
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触れられてもいないのに、大きく育った芽。楽の中指の腹が、そっとそこを這う。
『あっ、!……っ、』
途端にうるみを纏った指は、ますます硬くなってしまった核を撫でた。軽く円を描くように撫でられれば、腰を突き抜けるような強い快感に見舞われる。
必死に嬌声を我慢して、両手でシーツをきゅっと握り込んだ。
「イイのか?」
涙を溜めた目を瞑って、こくこくと首を縦に振る。それを見た楽は嬉しそうに笑って、私の手を取った。そしてそのまま、自分の背中へと回す。
「目の前に俺がいるだろ。シーツなんかに掴まるなよ」
楽の声が言葉が、頭の中に ぼうっと響く。痺れていく頭。徐々に何も考えられなくなっていった。私は素直に言われた通りに従い、両腕で楽にぎゅっとしがみ付く。
すると耳元でちゅっと音がして、ぬるりと秘口に指が挿入される。一際高い声が口から飛び出して、無意識に楽の背中に爪を立ててしまう。
うっとりと濡れた瞳で私を見下ろしながら、彼は柔肉をほぐしていく。一本指を使い、丁寧に、ゆっくりと。
男を初めて受け入れるような幼穴ではないのだから、もっと激しく扱ってくれても良いのに。その優しい手付きがもどかしい。もどかしいのと同時に、心に温かい熱がこもるのを私は感じていた。
『っ、は…ぁ。が、くっ、楽…っ、んぅ』
彼の頭を両手で抱えて、名前を呼んだ。その度に楽は、豊かな白い丘に口付けをした。