第109章 ……………あ

「では、どのような説明と謝罪をするのか内容を考えていきましょうか」

『いやいや！そこまではお世話になれないよ。その辺は自分で考えるから大丈』

「いえ。乗りかかった船。毒を食らわば皿までです。私が最後まで手伝いをしなかったせいで転けた、なんてことになっては困るんですよ。
……その、どうせやるなら、上手くいって欲しいので」


私と天は、一織に微笑ましい顔を向けた。


「今すぐにその顔をやめないと、乗った船から降りて毒の盛られた皿を投げ付けますが？」


すぐさま一織に謝罪を申し入れ、許しをもらう。
そして、いよいよ具体的な作戦会議に入った。

選んだのは、各社マスコミの記者を招いた会見方式。
説明には真実も混ぜる。嘘は書かないが、隠す真相は奥底に沈める。さらに、ぶつけられるであろう質問に対する回答も用意していく。

時間がいくらあっても足りない。私達は、明日もここに集まることを決めた。もう時間も時間であるし、今日は解散しようかという流れになった。そんなタイミングで、あの男から連絡が入る。


《 もっしもーし。元気？》

『元気ですよ。あ、スピーカーにしますね』

「？？どなたですか？」

「月雲了」

「えっ！」

《 こんばんは！月雲了だ！》

『貴方それ好きですね！』

「ちょ、ちょっと待ってください！どうして彼から連絡が…！そして何故スピーカーにしたんですか！」

「あれ、言ってなかった？彼も今回の件に一枚噛んでるんだけど」

「聞いてませんよ！」

《 うん？なんだか聞き覚えのある声だなぁ。その声は確か…IDOLiSH7のブレーンくんかな？あぁ、なるほどなるほど。君は僕以外の人間にも助力を求めたわけだ。案外浮気性なんだねえ 》