第86章 あの人に近付いちゃ駄目だ
おまけ
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千「万。来てたの」
万「うん。こういう社交場は、何かとビジネスチャンスに繋がったりするからな」
「すっかりマネージャーが板に付いてる…」
「はは。褒め言葉として受け取っておくよ。
お前も、挨拶周りとか苦手なのに頑張ってるみたいじゃないか」
「そう見える?だとしたら、きっとモモと一緒だから頑張れてるんだ」
「…よかった。
あぁそういえば、さっき その百くんにも会ったよ。相変わらず、元気だった」
「へぇ。僕は、そのモモと…あと春人ちゃんにも逃げられたところ」
「……なぁ、千」
「なに。急に改まって」
「本当にくだらない例え話なんだけど…
もしも お前の好きな人が、俺の元カノだって言ったらどうする?」
「今は僕のだ。ごめんねって自慢する」
「お前のじゃないだろ!!」
「そうね。でも、いずれは僕のものだから」
「あぁそうだったな。お前ってそういう奴だったよ…失恋なんかした事ないもんな。だから、自分が選んでもらえない未来なんか これっぽっちも想像しないんだ」はぁ
「ふふ、照れるじゃない」
「褒めてないぞ。
まぁいいや。千が失恋して落ち込んでるとき俺は
“ 自分をいらないって言った女の子の事考えてる時間が愉快だから、まだ落ち込んでるんだよね ” って言ってやる」
「それ、まだ根に持ってたのか…」