第69章 お前さんのデート相手はここで待ってますよー
おまけ
●通りすがりの八乙女さん
姉鷺「楽……楽、ねぇちょっと!起きてる?」
楽「あぁ、起きてるよ」
姉「良かったわ。現場に着くまで、あと30分くらいあるから。仕事と稽古で疲れてるところ悪いけど、台本に目を通してちょうだいね」
楽「分かってる。問題ねえ」
姉「さすがね!安心感のある返事に惚れ惚れしちゃう」
楽「お。ここってたしか、今日 天と龍がグルメリポしてる店の近くだよな?あいつらいねぇかな」
姉「ちょっと!褒めた矢先、台本そっちのけで外の景色見てないでよ!」
楽「…っ!? おい姉鷺!!」
姉「きゃぁっ!何よ!いきなり大きな声出さないでちょうだい!びっくりするでしょ!」
楽「ちょっと車停めろ!今すぐにだ!」
姉「む、無理よ!今すぐだなんて!ここ駐車禁止!もうっ。一体どうしたの」
楽「エリがいた…!」
姉「……だ、誰だか知らないけど、見間違いじゃないの…?」
楽「どこの世界に、惚れた女を見間違える男がいんだよ」
姉「やだぁ。無駄にかっこいい〜」
楽「っていうか、着物きてなかったか。いやそれより、誰か男が隣にいたような…
なんだよ…!俺には連絡先も教えねぇくせに、他の男とデートだと!?クソ…っ、ぜってぇ許さねぇ」
姉「やだぁ。無駄におも〜い。
っていうか、許さないって誰を?彼女?相手の男?」
楽「どっちもだ!あと、車を停める気が全くねぇ お前もだからな姉鷺!」
姉「ちょ、アタシに当たらないでよぉ!」