• テキストサイズ

引き金をひいたのは【アイナナ夢】

第69章 お前さんのデート相手はここで待ってますよー




そして、来たる最終選考当日がやって来た。


「月舘信八郎役、八乙女楽さん」

「はい!」

「夜見九郎役、九条天さん」

「はい」

「牙山十兵衛役……十龍之介さん」

「っ、はい!」


3人は、見事に主演役を独占した。

助演枠の発表の邪魔にならぬよう、部屋の隅で肩を抱き合い喜ぶメンバー達。彼らがここまで感極まるのは、実に稀だ。それほど、このオーディションに賭けていたのだ。

きっと今 3人の心の中には、達成感や満足感、愉悦、驚喜で満ち満ちているのだろう。
私とて、嬉しい。嬉しくないわけがない。しかし、1番を占めている言葉は…

やっぱり。だった。

私には、私だけは、3人揃って合格する事が分かっていたのだ。


「……おい」

『何ですか。また私が喜んでないとか言い出すんですか?疑り深い男ですね』

「まだ何も言ってねぇだろ!」

『おめでとうございます。この結果は、貴方達3人が掴み取ったものです。3人の努力が身を結んだこと、本当に嬉しく思います』


そう。この成果は、3人の力のみで掴み取ったもの。彼らには、そう信じていてもらわなければ。

決して、知らなくてよい。
今回の件に “ 裏の力 ” が働いていた事など。

/ 2933ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp