第7章 どうやって僕達を、楽しませてくれるのかな?
『………し、失礼しました』
私は赤ら顔を隠すように俯いて。思わず立ち上がってしまった事を取り消すかのように、ゆっくりと再びソファに腰を下ろした。
「……っ、あは、あははは!!いや、失礼しましたって、今更無理だって!あはは!だって、あんなにガッツポーズ、ガッツポーズして喜んで…あはは!駄目ーモモちゃんお腹痛いよー」
「っ…ふ、…はは、君って、本当はそんな感じなんだね、ふふ、…っ良い物見せて貰ったよ。
というか、あんな手を使ってまで勝ちたいんだね、」ふふ
両隣で、それはまぁ見事に盛大に笑ってくれる2人。
ついついゲームに熱くなってしまうのは、本当に私の悪い癖だ。
「あー、笑った…。あ、そうだ…今度ね《Re:vale百の仲良しな後輩》って特番があんの。オレが懇意にしてる後輩を紹介する番組なんだけど、良かったらそこに龍を呼んであげる!」
『え!』
「僕も…新しいドラマが決まってね。ライバル役の枠が まだ空いてるんだ。たしか、楽くんは演技の経験も豊富だよね。今度 監督に推薦してみるよ」
『!!』
まさか、あんな賭けを律儀に守ってくれるなんて!
私はあんなズルまでしたというのに…。
『ありがとう、ございます』
でも…。
ただ同然で仕事を貰うというのは、私の性分には合わない。
『私も、お2人の希望を叶えますね』
「え?あぁ、オレが もっと楽しませて!って言ったから?それならもう十分楽しませて貰ったから気にしなくても」
「いいじゃないモモ。せっかく春人ちゃんが、こう言ってくれてるんだし…。
ふふ。さて、どうやって僕達を、楽しませてくれるのかな?」