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もしもハリポタの女主人公がツイステの世界に来たら

第7章 ツノ太郎と監督生2


 簡単に説明しただけで、隣に座っているツノ太郎が、にわかには信じがたい目で見てくるのが分かった。
 それを見るのが楽しくて、はついつい興が乗ってしまった。

「ドラゴンの卵を孵した時は大変だったぞ。最初はトカゲくらいの大きさしかなかったのに、見る見るうちに大きくなって、ハグリッドの住んでいる小屋を破壊しかけた。野生に返せと言っても『こんなに小さいのに返す事なんて出来ない』って言い張って……まあ、結局友人の兄がドラゴン関係の仕事をしていたから、その人に頼んで引き取ってもらったがな」
「そちらの世界には、それほど多くのドラゴンがいるのか?」
「んー……私も詳しくは分からないが、野生のドラゴンもいるって言っていたな。もしかしたらこっちの世界よりは珍しくないかもしれない」

 ショックが大きすぎたのだろうか、ツノ太郎は深く考え込むように額に手を当てて俯いた。
 その顔があまりにも真剣だったので、は暫し話しかけるのをやめた。

 シーンとした空気が辺りを包む。がツノ太郎の顔を見るのにも飽きてボーっと星空を眺めていると、何の前触れもなくツノ太郎が声を掛けてきた。

「お前は――はドラゴンを恐ろしいと思うか?」
「恐ろしいというか、まあ……襲われたら嫌だな、とは思う」
「では襲わないドラゴンが居たら、お前はどうする?」
「襲わないドラゴン?はははっ!居たら良いな、そんな大人しいドラゴン」

 昔教わった歌の中に、入り江に住むドラゴンと少年が仲良く暮らす歌があったが、そんな風に仲良く出来たら面白いと思う。
 がそう言うと、ツノ太郎が目を閉じて安心したように微笑んだ。

「ツノ太郎は好きなのか、ドラゴン?」
「ああ……嫌いではないな」
「じゃあハグリッドと気が合うかもしれない。大きな人食い蜘蛛はどうだ?好きになれそうか?ケルベロスも大丈夫か?」
「ああ、どれも嫌いではない」
「それじゃあ、もしも私がこの世界と元の世界を繋ぐことが出来たら、是非ハグリッドと会ってくれ。きっと友達が出来たと喜ぶから」

 あの髭もじゃのハグリッドと見目麗しいツノ太郎が、ドラゴンについてハグリッドの小屋でお茶を飲みながら熱く語っている。
 そんな姿を想像して、はつい声を出して笑ってしまった。
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