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もしもハリポタの女主人公がツイステの世界に来たら

第7章 ツノ太郎と監督生2


 いつも通りが夜遅くまでベッドに寝転がって本を読んでいると、階下から物音が聞こえてきた。
 隣で大いびきをかいて寝ているグリムを起こさないようにベッドから出ると、は物音がした方へ降りていった。
 恐らくだが、ツノ太郎が来たのだろう。彼は時折、何の連絡もなしにオンボロ寮にやって来ては、我が物顔でテラスに座っている。

 がこっそり足音を立てないようにしてテラスを覗くと、やはりツノ太郎の姿があった。それを見て、自然との頬がゆるんだ。

「やあツノ太郎、こんばんは」

 が声を掛けると、背を向けて座っていたツノ太郎がやおら振り返った。その顔が――というより目が、どことなく優しかった。

「またお前の話を聞きに来てしまったが、迷惑か?」
「迷惑だったら声をかける前に追い出してるよ」
「そうか……それなら良い」

 この不思議な友人は、こうやって夜に会いに来る。これでもう3度目だ。
 最初の夜はホグワーツの話を、2回目の夜は最近学校で起こった身近な事を話した。さて、今夜は何を話そうか……。

 はふっとツノ太郎を見た。細身だが、ツノ太郎はかなり身長が高い。今も錯覚で椅子の背もたれが小さく見えるほどだ。それを見て、はハグリッドのことを思いだした。

「それじゃあ今日は、ホグワーツで森番をしているハグリッドの話をしようか」
「ハグリッド?」
「ああ、巨人とのハーフで、凄く体が大きいんだ。普段はその外見に似合わず優しいんだが、ちょっと困った趣味というか、悪癖があって……」
「待て、お前の世界には当たり前のように巨人がいるのか?」
「まさか、普段は山に隠れ住んでいるよ。ハグリッドは、そう……少し特別だな」

 巨人と言った時、ツノ太郎の目がビックリしたように見開かれていた。この世界では、巨人はそんなに希少なのだろうか。

「まあ、とにかくそのハグリッドの趣味が厄介でな、とにかく危険な生き物が大好きなんだ。それでよくトラブルを起こす」
「と、言うと?」
「法律で禁じられているドラゴンの卵を孵したり、巨大な人食い蜘蛛をペットにしたり……そう言えばどこからかケルベロスを連れてきた事もあったな」
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