【R-18】バリケードの内側で【ウーユリーフの処方箋】
第2章 初めての…【ミト&ノゾミ】
しばらくして。
ノゾミの相談事に少し不安を覚えながらも、和やかなティータイムが終了した。
温かい飲み物を飲んだせいか、なんだか身体がポカポカして心地良い。
頭もちょっとふわふわしてきた。
相談事ちゃんと聞けるかな…
「ごちそうさまでした。ミト、片付け手伝うよ。」
「大丈夫。ノゾミくんのところに行ってあげて」
「うーん、わかった。じゃあ晩ご飯の時は私が片付けるね…」
ミトの言葉に甘えて、ノゾミのトレーラーハウスに向かった。
「どうぞ上がってください」
ノゾミはにこやかにドアを開けてくれたが、私はふわふわした頭でいろんなことを考えていた。
追い出されたらどうしよう。一人で生きていけるかな…いや無理…頼み込んだらなんとか置いてくれないだろうか。
ていうか男性の部屋に入るの初めてだ…どんな顔して入るものなんだろう。ダメだ急にすごくドキドキしてきた!トレーラーハウスって通気性あんまり良くなさそうだし、外では気にならなかったけどこいつ汗臭いなとか思われませんようn「どうしました?」
「なんでもないです!!し、失礼します…」
「なんでそんなに緊張してるんですか」
「男性の部屋に上がるのなんて初めてで…変なことしてたらごめんなさい」
そう言うと、ノゾミは目を丸くした。
「意外と純情なんですね」
「意外とって何…」
「メイさんモテそうなので、もっと経験豊富なのかと」
「褒めてるのか貶してるのかわかんないよそれ…私まだ男の人とお付き合いしたことすらないよ」
「!…そうですか」
なぜか嬉しそうなノゾミを尻目に、私は意を決してトレーラーハウスに乗り込んだ。
「それは良かった…気兼ねなく楽しませてもらいますね」
ノゾミの小さな呟きは、私の耳には届かなかった。