第2章 センラ
「怖くないです。私がこわいのは…。怖いって思うのは…センラさんに嫌われることだけ。それだけ、怖いです」
私の言葉を聞いて、彼からの反応がない。太ももにふれていた彼の指が離れる。
暗闇に浮かぶ無言の時間。1秒、2秒。
10秒?20秒?どのくらい経ったのか?たっぷりと時間を使ってぽつりと小声で呟いた。
「なんなん、それ」
声色だけでは、センラさんがどんな表情をしているのかわからない。塞がれた視界をなくしてほしくて、あついくらい体温の高い彼の手に自分の手を添えた。
少し力をいれると驚くほどあっさりとその手は解かれた。視界の良好になった世界で、センラさんはどこかほがらかな笑みを浮かべていた。
てっきり、嫌そうな顔してるって思っていたのに。
予想外の笑顔に呆然と口をあけてほうけていれば、彼の掌が自分の後頭部へと伸びる。
「ぼーっと口あけてると、舌ねじこむよ?」
少し意地の悪い顔で笑う。それがなんとも自然体で。最後に見たかった彼らしい笑みにあえたと嬉しく思った。
「はい」
だから、素直に。彼欲しさに返事をすれば、驚いた顔をした後にくしゃくしゃに笑ってその大きな口から白い綺麗な歯が覗いた。
歯並び、良いなぁ。
ぼんやりとそんな風に感嘆していれば、腰に腕が回されて力ずくでセンラさんの方へ引き寄せられる。
一度離された太ももを再度掲げられて、広げられた秘部に彼の欲が充てがわれた。その媚肉の大きさ故に膣も花芯も全体を擦られる。
電流が流れ込むような快楽を受けて、甲高い媚声を叫びながらセンラさんの首に腕を回した。小刻みに震えながら必死に彼にしがみつく。
擦られれば擦られるほどに膣から蜜が溢れだす。それが彼の肉厚を濡らして、滑りをよくしていた。