第1章 あほの坂田(となりの坂田)
彼の唇が右の乳首を咥える。舌で飴玉のように転がさられれば、左胸は指先で先端を集中して弄りだした。
「やっ」
双方から生まれる強い刺激に耐えられなくて小さく拒絶の意をみせる。両手で彼の肩を押し上げるも全く力が入らない。
それでも、やめて欲しいという私の意思は彼に届いたらしい。激しく暴れる舌の動きが止み、彼の顔が至近距離で私の顔に近づいた。
坂田さんといえば、真っ先に浮かぶのは笑った顔だ。優しくやんわりと微笑んだ顔。少し意地悪そうににやけた顔。大口あけて、うひゃひゃと楽しそうに笑う顔。
私と過ごす間、彼は絶え間なく笑顔だった。しかし今は違う。
近くで見る坂田さんの頬から一粒の汗が流れ落ちる。獣のようにギラついた瞳。笑みの消えた表情がやけに官能的にみえた。
女性のように可憐な顔立ちをしているのに、こんな時だけしっかりと男の顔になるのは、ずるい。
貪るように唇を奪われ、舌が激しく口の中を暴れ回る。抵抗なんてできずに、そのまま快楽に身を委ねた。その時だ。
腰周りに手が絡みついたと思ったら作業着のパンツの中へと滑りこむ。そのまま、中のショーツさえもすり抜けて、膣の入り口に直接彼の指先がふれた。
「っん!!んんッ!んぅ…」
塞がれた唇で懸命に叫ぶものの、彼の手は止まらない。
散々胸をいじられた刺激で溢れた愛液を拭い、それを膣からぷくりと赤く腫れた蕾へと塗りたくる。熱い彼の指がヌルリとした愛液とあわさって悲鳴をあげたくなるほどの快感へといざなわれた。
互いの呼吸が荒くなっていくのがわかる。大量の酸素を取り入れるため、一度塞がれていた口が解放された。
と、同時に強引に腰を浮かされてパンツやら下着やら下半身の衣服が全て脱がされる。反動でベッドへと体全体が沈んだ。
カチャカチャと金属の擦れる音。ジーっとジッパーを下げる音が耳に入れば、反射的に体を起こそうと力をいれる。
しかし肩を押されて再びベッドの海へと戻された。太ももに彼の手がふれて、大きく外側に開かれる。秘部が露わになり、身につけていた下半身の服が全て床へと落ちた。