第2章 センラ
昨夜から、彼の私への抱き方が豹変した。私の呼吸を気にしながら、私の顔色を伺いながらゆっくりゆっくり行っていた、あのセンラさんとは別人のようだ。
私がどんなに涙を流しても、悲鳴をあげても、大きく痙攣を繰り返しても、その欲情を叩きつける。荒い、鼻息がすぐ後ろで聞こえる。喘ぎ混じりの呼吸が耳をくすぐった。
「あッかんなぁ。ぜんっぜん。抑えられへん」
独り言のようにそう呟いて、彼は欲液を私の中に注ぎ込んだ。
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これで少し休憩できる。
コンドームを処理する彼の後ろ姿を眺めながらホッと胸をなでおろした。
怠くて仕方ない体に鞭を打ち、服を着ようと下着に手を伸ばす。その腕をセンラさんが掴んで停止した。
不思議に思って顔をあげる。彼の表情を覗き込んだ。様子を伺ってすぐ、見るのをやめればよかったと後悔する。
センラさんの虚ろな瞳に淫気が宿っている。無理矢理私を抱き抱えて、寝室へと足を運びだした。
荒々しく全裸のままベッドへ寝かされれば、私の上へとかぶさってくる。センラさんの手が太ももにふれる。上へ上へと指を這わせてまだ湿っている秘部に絡めだした。
「ぁっ!なんっで?さっき…やぁぁ…だしたッのに」
「なんでやろ…。もう、バグっとんのかな」
ぽそりと呟いて、センラさんの口が喉を吸う。
胸、二の腕、太もも、くびれ、背中。
全身を彼の舌が這って、なぞって、吸い付く。赤いシルシがあちこちに散らばった。
「あッ…んぁっ、きゅうけぃ…したぃ」
「しとるやん。挿れてへんやろ」
「ひぁっ、こんっ、なにッ!いっ…ぱい、さわったら…やすめなッ、やぁぁ…そこなめちゃ…だめぇ」
敏感な部分をあちこち舐め回されて、必死にイくのだけは堪えた。