第2章 センラ
太ももをあげられて深くまで彼のモノが届く。そのおかげで、正面にいるセンラさんがグッと私に近付けるようになった。
「香澄が悪いんよ?俺のことを好いとるなんて言うから。理性、効かんくなってもうた」
体を淫らに揺らしながら彼が唇をさらう。手で顔を上向きに固定され、口の中で舌が乱暴に暴れた。
センラさんの舌から伝って彼の涎が私の口の中に入り込む。激しく、速くなる抽迭で彼の欲望がはじけた。上から唾液を、下から精液をたっぷりと注ぎこまれて溺れそうになりながらも必死に飲みこむ。
口の端から飲み込みきれない涎がこぼれる。それがうなじをそって、胸の谷間にまで滴り落ちた。
呼吸が楽に出来て、膣内からなにも無くなっても体がまだひくついている。乱れる息を整えつつ彼に視線を送れば、ギラついた野獣のような瞳が冷めていき、普段通りの…いや、なぜか青ざめている。
「ちょ!ちょっと!ちょっと待って!」
慌てた様子でサイドテーブルにあるティッシュボックスから数枚ティッシュを抜きとれば、私の口もとに持ってくる。
「ぺって!ペッてして!吐き出してぇ〜!」
なにをしたいのかわからない、とでもいうように首を傾げて彼を見上げた。
「もしかして飲みこんだん?俺、興奮しすぎてキスしながらめちゃくちゃ唾液香澄にたらしまくってたやん!もう…想像しただけできしょすぎるんやけど。うわぁ…」
裸のまま、強く抱きしめられてその大きな手で頭をなでられる。
「よぅたえたなぁ」
「センラさんのよだれ、ちょっと甘いあじ…」
「きっっしょ。自分の唾液の味の感想なんかどうでもいいわ。だっるまじで」
不機嫌な彼によってキツイツッコミをお見舞いされた。涎を飲み込まないといけない状況にさせておいて、なぜ飲んだ私が批判されなければいけないのか?本当、腑に落ちない。