第2章 センラ
「この前持ってきたやつがえぇの?まぁ、香澄がそんなにいうなら使ってみよか?」
サイドテーブルの下に置かれた真新しい紙箱に手をのばす。それを見てホッと一安心した。これで、あの強すぎる快楽ともおさらばだ。
彼の指が優しく少しずつ膣内をほぐす。どんなに自分が切羽詰まったとしても、私への丁寧な前戯をこの人は欠かしたことがない。
私が痛くないように、辛くないように。いつだってそのことを頭の片隅に残置する。
じんわりと濡れた膣へセンラさんが体重をかけて侵入した。
「ッ!!やッ…!あ、あぁッ!う…そぉ、だめっ!」
膣内の感触がいつもと異なるのはすぐにわかった。勃起した欲の形、大きさ。硬さや太さ。まるで手で触って確認しているかのように鮮明にそれがわかる。中で、蠢くのがありありと伝わる。
「ひぁッ…や…あ…」
「ぁー。思った以上にうっすいな。生ですんのとかわらんのやない?凄いな、最近のは」
「ぁ…あぁ…う、動いちゃッ」
少しだけ、センラさんが普段と違う気がした。落ち着いた変わりのない声色。なのに、瞳の奥がやけに血走っている。止まらない、腰の動き。何度、私が絶頂しても膣内で彼の熱が暴れ続ける。
いつもなら、やめてくれるのに。
あまりの刺激に涙があふれる。目尻からこぼれる涙を彼の指先が拭った。
「ま、自分でこっちが良いって言ったんやから、責任持ってきばらんとな。俺はちゃんと止めたったのに」
「ぁー…ッあ!やぁぁッ!かき…まぜないでぇ」
「俺が持ってるヤツの方が厚みがあったんよ。こんだけ濡れやすかったらローションなんてあってもなくても変わらへんかったんに。こんな極薄のなんか持って来るからいけないんやで?」
そう、冷静に言いながらセンラさんの動きが止まってくれることはなかった。ぐちゅぐちゅと卑猥な水音をたてながら奥の奥まで突かれて、挿れて抜かれてを繰り返す。
「ひぅッ!んんッ、あ…もぉ、むり…お、ねが…」
「それは聞けん頼みやなぁ。コレも自業自得やねんで?そっちが…」