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刀剣乱舞 常勝の君異聞録 第一本丸編

第1章 はじめの一歩はここからでした。


「なら、あんたは何故俺を選んだんだ?」

「あ、気になっちゃう感じ?」

また無言。だけど、多分気にはなってる様子だった。
思わずふふっと笑ってしまった依織だったが、すぐに答える。

「直感」

「…直感?」

「そ。なんかね、無意識に掴んだのが山姥切国広くんだっただけよ。
…一緒に立ち向かってほしいなって」

彼はその言葉に目を見開く。
山姥切は、彼女が自分を手にした時にその心の声が聴こえた気がしたのを思い出した。


『貴方は…私と一緒に、戦ってくれる…?』


山姥切は自分の胸に手を添える。
その声を思い出すと、何だか胸がくすぐったいような…けれどもどこか苦しいような気がしたからだ。
それが何なのかはわからなかったが、彼女が自分を必要としてくれているのだと感じていた。


「俺で、いいのか?」


その問いは、今までの淡白な彼じゃない。微かに感情が灯った問いかけだった。

しっかりと頷いて、応える。


「うん。私と一緒に、戦ってほしい」


するとその言葉を受け止めてくれたのか、ぶわっと桜が吹雪く。

刀剣男士の感情によって出てくるのかな?わかるのは、これは喜んでるということらしい。

だってさっきよりも、微かにだけど嬉しそうに見えたから。

(…あ、なんか可愛い)

山姥切くんかわいい。…可愛いからもっと…んー…やまんばくん……まんば……

「まんばくん!!」

「!?」

いきなり声を上げたのびっくりされてしまったようだ。

「名前。まんばくんって呼ぶね?…だめ?」

「…いや。それでいい」

そう言ってぷいっと顔をそむける。さっきとは態度が違うけど、嫌がってはいないのかな?

ちょっと気になったので顔を覗き込みに行くと、少し照れてるようだった。

「あんまり見るな…っ」

何だこの刀剣男士は!なんか可愛い!男の人に可愛いとかあんまり言わないんだけど…。

あ!人じゃなくって、刀だったんだ。

そうこうしている内に、本丸の入口に近づいてきた。
ここから、審神者としての仕事が始まるのであった。
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