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それでも私はかの君を愛してる【twst・ハリポタ】

第6章 赤の王がその名を汚す


「オフ・ウィズ・ユアヘッド!」

平和な青空にリドルの声が響き渡る。
行き着くところまで行き着いたようだ。

「トレイ、ケイト、こいつらをつまみ出せ!」
リドルの命令通り外に連れ出そうとしたトレイとケイトに、エースが吠えた。
「あぁーそうかよ、やってやらぁ!」
血気盛んな1年生達が、2人に掴みかかる。
トレイもケイトも、彼らへの申し訳なさがあるのか、緩やかな抵抗しかしない。
そんな様子にスノーはため息をついた。

"ストゥーピファイ"
スノーの杖から赤い閃光が走る。
エースとデュースの体が続けざまに吹き飛んだ。
一応威力も弱めたし、後ろが植え込みでクッションになるような方向に飛ばしたのだから怪我はないだろう。
い吹っ飛ばされた2人は、何が起こったのかわからないという顔で目を丸くしている。

スノーはツカツカと吹き飛んだ2人の元へ向かうと、彼らだけに聞こえるように言葉を紡ぐ。

「バカなの?
この場で揉めてどうするつもり?
オンボロ寮に行ってなさい。
これ以上ここで騒ぎを起こせば庇いきれないわ。
こっちをおさめてから戻るから。
行けるわね?」

スノーの真剣な声に、2人は情けない顔でうなづいた。
「「すみません先輩…」」
そんな彼らの頭をポンポンと撫でてやる。
彼らの言い分もわからないわけではない。

「ローズハート先輩、彼ら、自らご退出いただけるようです」

振り向いてニッコリとリドルに笑いかければ、彼は呆れたようにため息をつく。

「スノーの手を煩わせるなんて…
お前たちしっかりしてくれないと困るじゃないか。」

リドルがトレイとケイトをギロリと睨む。
睨まれた2人はバツの悪そうな顔で俯いた。

「せっかくのパーティーですし、仕切り直して楽しみましょう、ローズハート先輩。」

後ろの後輩に、早く行け、と手で合図をする。
そそくさとその場から立ち去る彼らを確認すると、リドルの横へと戻り柔らかく微笑む。

「クローバ先輩のいちごタルトも食べたいし、ダイヤモンド先輩のマジカメにもいっぱいアップしてもらわないと…
私、バズったのがあのウツボとのダンスだけなんてイヤですよ。
だから、たくさん楽しんで、たくさん写真撮ってもらいましょう、ローズハート先輩。」

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