• テキストサイズ

それでも私はかの君を愛してる【twst・ハリポタ】

第6章 赤の王がその名を汚す


スノーとオクタヴィネルの上位メンツはどちらかというと、ウマが合わない。
リーチ兄弟のユニーク魔法の件でスノーが苦手意識が強いのもあるが、それだけではない。
このアズール・アーシェングロットも好きでは無いのだ。
ことある事にスノーの過去を知ろうとしてきたり、契約を持ちかけてくる。
この男の性格からして、スノーの弱みを握りたいのだろうが、やはり気分のいいものではない。

とはいえ、今の彼はしょんぼりとしながらスノーの足に真剣に治癒魔法をかけている。
こういう生真面目な所は評価に値するものだ。

「やっぱり空は苦手なの?」
「あなたは魚が空を飛べるとお思いで?」
苦々しい顔でアズールがそう吐き捨てる。

「まぁそれは確かに。」
「でも、あの大空を自由に飛び回れたらいいな、とはたまに思いますよ」

海の中と違う爽快感でしょうね、と言葉を続けながら、治療をしていく彼の手つきはとても丁寧だ。

スノーは空を見上げる。
抜けるように青い空は、いつも自由だ。
足で走るのとは違って、箒に乗れば縦横無尽に駆け回ることが出来る。

「アーシェングロット」
「なんです?」

痛みもほとんどなくなり、治癒魔法ももうすぐ終わるだろう。
「あなたを運動場までおくるから。
ちょっとばかし気分転換に付き合って欲しいのだけど」

"レデュシオ(縮め)"
スノーはアズールの箒に呪文をかけ小さくすると、それをポケットへとしまいこんだ。

"アクシオ ニンバス"
自分の箒を呼び寄せる。

「授業が終わったらそのままモストロ・ラウンジのブレンドアイスティーね。
それで今日の失態はなしにしてあげるわ。」

/ 124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp