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それでも私はかの君を愛してる【twst・ハリポタ】

第6章 赤の王がその名を汚す


「ほら、そこでパーティーするならヴィル先輩とローズハート先輩両方とお茶会できるじゃないですか。」

口に放り込んだアップルパイは、バターが聞いていて実に濃厚な味わいで、頬が緩んでしまう。

「あら、それいいわね。」
美味しくもカロリーが怖いケーキを、ヴィルは恨めしそうに口にした。
なにやら気持ち太ったらしい。
減量中にこのバターたっぷりのアップルパイは、罪の味がするのだろう。

「確かに…それなら僕も客人として行くわけだから問題ないな。」
うんうん、と頷くリドルは、ホロホロと崩れるパイ生地を苦戦している。
まるで子供のようだ。

「あ、そうだ…
リドル、アンタの所の一年坊がなんか騒いでなかったかしら」

思い出したかのようにヴィルがリドルに目をやった。
そういえばエースに首輪が着いていたのを見た気がする。

「そうなんだ!
あいつ僕のイチゴタルトを勝手に食べてたんだ!」
なるほど、とスノーとヴィルは苦笑いしながら顔を見合わせた。
リドルの1番の大好物をつまみ食いしたのだ、そりゃぶちギレられるだろう。

「ハートの女王の法律第89条
"女王の許しなくタルトを先に食べてはならない"を破ったんだ、当然の罰だよ」

リドルはフンっとふんぞり返った。
半分は私怨な気もするが、ルールはルールだ。

「まぁ、可哀想だけどしかたないわね」

「同感です。よりによってイチゴタルトを…」

「べ、別にイチゴタルトじゃなくてもルール違反はルール違反だ!」
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