• テキストサイズ

それでも私はかの君を愛してる【twst・ハリポタ】

第2章 捕らわれ堕とされる


リドルが持参したクッキーをつまみながら、
スノーはカップに紅茶を注いでいく。
「さて…英国式のお茶会ではお客様のお好みに合わせるのがマナーですが…
ローズハート先輩はミルクで
ヴィル先輩はストレートですね」

わざとらしい一言を付け加えて、2人の好み通りの紅茶をわたせば、紳士淑女のお茶会の始まりである。

「そういえばスノー、
学園長がお前を入学式に参加させようと探していたぞ。」

「おやまぁ」

寮長でも無いのになぜ?
あの気まぐれなおっさんの考えることは謎だらけだ。

「まぁたまにはアンタの着飾った姿を見るのも悪くないわね」
無造作に風でフワフワしているプラチナブロンドを見ながらヴィルがボソッと呟く。

「見せる相手もいないのに着飾ってどうするんですか」
我が君がいない世界で
着飾って一体なにになるのだろうか。
そんな想いが頭によぎり口に出る。

「スノーったら…
せっかく美人なのにもったいないわ」

「我が君よりいい男が現れたらオシャレも頑張りますけどね。
あー、でも…
久々にドレスとかそういうのは着たいですね」

我が君は死んだのだ。
思い出は美化される一方だと言うのだから、きっと我が君よりいい男なんて現れない。
そうは思いつつ、やはりスノーだって女の子。
そういわれてみればここ最近オシャレなんてしていないし、したくないわけではないのだ。


「今日の入学式は僕の知ったことではないが…
次のハーツラビュルのティーパーティーにドレスで来たらどうだい?」

「リドルったら、珍しくいい事言うじゃない…」

スノーは、ふむ…と考えてみる。
確かにハーツラビュル寮のお茶会は正装指定。
リドルのことは嫌いではないし毎回誘ってくれるので、いずれ顔くらいは出そうとも思っていた。
そしてスノーは馬鹿ではない。
せっかくリドルがわざわざ口実を作ってくれたのだ。
たまにはのってやってもいいだろう。

「そうですね…緑のドレスなんて、いいかもしれませんね。」



/ 124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp