それでも私はかの君を愛してる【twst・ハリポタ】
第5章 内から抉り出す
「じゃあ、家具の搬入は明日だから。
私は搬入許可を先生にいただいてから休むわ。」
のんびり紅茶を飲みながら家具を選び終えると、スノーは年季の入ったソファーから立ち上がる。
明日にはこのボロいソファーも処分だ。
「何から何までありがとうございます」
「助かったんだゾ!」
ご丁寧に入口までお見送りしてくれる2人に、スノーはヒラヒラと手を振ると、寮をあとにした。
普通サイズの荷物と違い、家具のような大きな荷物は事前に申請をしておかないと搬入出来ない。
申請を出しに行かないといけないのは面倒だが、これ以上ここに居ても仕方ない。
本当なら今すぐにでも自室を展開したい所だが…
まだ家具も搬入していない段階で長居するのも怪しまれるだろう。
スノーが全寮に部屋を持っていることは、この2人だって知っているのだから。
わざわざボロいベッドで寝て帰る、なんて言おうものなら怪しまれるに違いない。
スノーはふぅーと大きく息を吐く。
焦ることは無い。
明日には、明日には…。
スノーは自身にそう言い聞かせると、歩き出した。
学園長あたりにに伝えておけば問題ないだろう、そう考えたスノーは校内をのんびりと歩いていく。