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それでも私はかの君を愛してる【twst・ハリポタ】

第5章 内から抉り出す


「レパロ(直れ)」

外れかけた扉や穴の空いた壁を直しながら、スノーはオンボロ寮を歩き回る。
ゴースト達もスノーの前ではびっくりするほどおとなしい。
どうやら以前にコテンパンにされたことを忘れてはいないらしい。

スノーは2階の1番奥の部屋に目をつけた。
広さは申し分ない。
ここに部屋を展開しよう、と決めると、その隣の部屋も覗いてみる。
こっちの部屋をカモフラージュの自室にしておこう。
カモフラージュの自室から、実際の部屋に行けるようには、あとで繋げればいい。

スノーは廊下に戻ると廊下そのものに目くらまし呪文をかけた。
廊下が短く見えるように呪文をかけたのだ。
これで、カモフラージュ用の自室が2階の1番奥の部屋に見えるはずだ。
その奥の廊下や、自室への扉は見えなくなる。
壁に見える場所には、きっちりと魔法で壁を作る。

「まぁ…こんなものか…。」
これで、わざわざ奥にもう一部屋ある事を疑って調べない限りは、見つかることは無い。

スノーは満足気にニヤリと笑うと、下の階へと降りていく。

「ユウ、グリム、部屋なんだけど…
お互いにプライバシーがあった方がいいと思うし、私は2階の1番奥の部屋を使おうと思うんだけど、いいかしら?」

せっかくこの広い寮を好きに使えるのだから、わざわざ音とかを気にしなくてもいいように…
なんてもっともらしいことを言えば、すんなりとスノーの部屋は目論んだ通りの場所になる。

はやる気持ちが抑えられない。
けれど、急いては事を仕損じる。

「2人の部屋の家具も選ばないとね。
カタログを見ながらお茶でもしましょうか?」
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