それでも私はかの君を愛してる【twst・ハリポタ】
第4章 監視し手を下す
「学園としても、実態がどうなのか調べる必要がありまして。
そこで!
今回はスノーくんに、監視と最悪の場合の始末をお願いしたい!」
ズイッと身を乗り出して切り出してきたクロウリーに、スノーは露骨に嫌そうな顔をする。
つまりは、子守りだ。
「さすがに罰とはいえ、死人を出すわけにはいきませんからね。
私優しいので!」
「イヤですよ、1年生だけならまだしも…
マグルの子守りなんて真っ平御免です。」
魔法族ならまだしも、なぜこの私がマグルの身の安全など守らねばならないのか。
マグルは滅ぼす対象だというのに。
「まぁまぁ、そう言わずに…
あの異世界からの人間の少年、彼にはあのネコと2人で1人の生徒として扱う、という待遇を用意するつもりです。
既存の寮には入れませんから、あのおんぼろな寮を新しい寮として与えるつもりなのですが…
スノーくん、もちろんそうなれば君の部屋も1部屋増えますよ」
全寮に部屋を持つという特例通りであれば、確かに新しい寮にも部屋ができるはずだ。
ふむ…とスノーは思案する。
今の各部屋は、良くも悪くも寮長の部屋の近く。
年頃の少年達に襲われないように、という配慮からだが、逆に困ってもいた。
「スノーくん、向こうの世界から持ってきた部屋を、展開したいのでしょう?
新しい寮にこっそり…なら、見つかりにくいですよ?
君の研究も、ひと所で腰を据えで行えば、捗るんじゃないですか?」
そう、かねてからクロウリーに相談していた話だ。
元の世界で生活していた部屋を、空間ごと縮小して持ってきたはいいものの、展開する場所がなかった。
あの部屋は我が君と過ごした大切な部屋だ。
下手にどこかの寮で展開して、誰かに立ち入られるのは許せない。
ましてや、研究の内容まではクロウリーにも話していないが、倫理的に許される研究ではない。
他者から侵入されない、安全な場所を探していたのだ。