それでも私はかの君を愛してる【twst・ハリポタ】
第3章 見せつけ見下す
ヴィルとおしゃべりをしながら一応マグルの今後についても耳にいれておく。
大して興味もなくクロウリーの話を聞いていたスノーだったが、気づいてしまった。
この世界のどこにも帰る場所が無い、ということは、異世界からあのマグルは来たのだ。
同じ異世界から来たのに、あのマグルは闇の鏡がその世界がわからない。
これは自分の例と比較して研究していけば、いい結果に繋がるかもしれない。
恐らく学園長はスノーが元の世界に帰る方法を知っているはずだ。
だが、すんなり教えてくれるとは思えない。
そして、すんなり返してくれるとも思えない。
自分で調べて勝手に帰るしかないのだ。
そう考えると、これは非常にチャンスなのではなかろうか。
「アンタ…悪い顔してるわよ」
ヴィルが呆れてため息をつく。
「ヴィル先輩…
私、いい事考えついちゃいました。」
スノーはニッコリ微笑む。
実にいい考えだ。
先程までの不愉快さもどこかへ飛んでいってしまう。
あのマグルを可愛がって研究対象にしよう。
早く戻って、我が君の魂を呼び戻すのだ。
その目標に近づくかもしれない、そう思うだけで嬉しくなってしまう。
全ては愛しい我が君のために…。