それでも私はかの君を愛してる【twst・ハリポタ】
第2章 捕らわれ堕とされる
重力に抗うことはできずに、体が地上と落ちていく。
荒れた気流と体に襲いかかる重力とで、身動きが取れない。
息を吸うのでやっとだ。
優雅に飛び去るクルーウェルを視界の端に、スノーはゾクゾクとしたスリルを感じながら落ちていく。
このままだと地面に叩きつけられる。
この高さから落ちれば無事では済むまい。
だがしかし。
クルーウェルは言っていた。
下にいるアイツらにお仕置を任せる、と。
ならば、下にいる誰かが何とかしてくれる。
あいにく背中から落ちるスノーには、下に誰がいるのかまでは見えないが、おそらくそういう事だろう。
ハートローズ先輩…
いや、あの小さな先輩では押し潰してしまう。
ヴィル先輩…
ヴィル先輩はなんとなく見捨てそうだ
私を支えれる先輩…
キングスカラー先輩だろうか
あの人はそもそもそんな面倒事に手を出さない
マレウス先輩もデカいがあの人はこんな時間にこんな所にはいない。
イデア先輩なんてもっといるわけが無い。
そもそもクルーウェル先生はなんていった?
アイツら、と言わなかっただろうか。
イヤな予感がした。
とてもとてもイヤな予感がする。
「スノーちゃーん」
間延びした声で下の方から名前を呼ばれ、スノーは落ちていきつつ顔をしかめた。
クルーウェル先生のお仕置は今日も効果絶大らしい。