第22章 月と馬
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日程にある練習全て、終わってしまった。
マネージャーたちは、
そそくさと食材の準備。
監督さんたちが炭を起こしてくれてる。
体育館の片付けや掃除を終えて、
BBQが始まる。
ほんとにみんなお肉とか好きなんだなぁ、と。
学食でも思ったけど、
BBQとなると目のぎらり感がみんな違う。
…研磨くんと蛍くんは変わらないというか、
むしろいつもより引いてる感あり、かな。笑
自ずと2人が並んで立ってて微笑ましい。
猫又先生の合図とともに歓声が上がり、
みんなの箸が一斉にのびる。
「穂波ちゃん、俺のこと見てくれた?」
『うん、自分の仕事に集中するために
光太郎くんのこと見ないようにするのが大変なくらいだったよ』
「はっはっは!さすが穂波ちゃん!おぁっもう次の肉焼けた!」
『…笑』
我先にとお肉を取りに行く光太郎くんを少し離れたところから見てると
研磨くんが隣にきた。
「穂波、馬のとこいついくの」
『もうちょっとあとだよ。研磨くんも行く?蛍くんも行くかも』
「行こうかな。 …また呼びに来て、おれあっちに座ってる」
『うん、了解』
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「穂波ちゃん、食べてる?」
『あ、京治くん。うん、食べてるよ。でも、それ以上にみてるのが面白い』
「…あぁ」
遠目に見てると、
夕くんと田中くんがギラギラ目を光らせて他の部員から潔子さんを守って?いたり、
福永くんはBBQ奉行っぽい感じでグリルに張り付いてたり、
研磨くんと蛍くんと山口くんは少し離れたところにいて、
研磨くんはもう食べ終えてゲームしてるし、蛍くんももう食べ終えて俯瞰してる感じ。
と思ったら、大地さん、クロさん、光太郎くんに絡まれ初めて…
違う方向をみると仁花ちゃんが身体の大きな選手たちに囲まれて固まってる。
…大丈夫かな。旭さんいるし… 大丈夫かな?
『あ、そろそろだ』
「…?」
『乗馬させてもらえるの。猫又先生達からも承諾得れたし。ふふっ』
「あ、俺も行っていい、かな?」
『京治くん、ちゃんと食べたの?』
「うん、だいぶ満腹」
『そっか、研磨くんと蛍くんも行くから、ちょっと呼んでくるね』