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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第22章 月と馬


ー穂波sideー





「あ、影山。どうしたの?」





マネージャーのみんなとわいわいしてたら
潔子さんがドアの方を見ながら言った。






影山「あっと、穂波さんにお願いしたいことがあって」

  「………」

『わたし?なんだろ?』

影山「風呂上がりのストレッチ、穂波さんの身体見ながらやりたいんで一緒にやってもらえたらと」

清水「…影山、きっとあとでまた澤村に叱られる気がする」

谷地「………」

『…あぁ、うん。いいよ。どこでする?』

影山「どこでもいいっす」

『…どこがいいんだろ』



ここは女子の部屋だし、みんな気にせずわいわいしてほしいし、
かと言って烏野の部屋はなぁ… 寝てる人もいるだろうし…




『じゃあ、廊下でしよっか。床冷たいかな』

「あ、大丈夫っす。コートの床も冷たいんで慣れてます」





階段前の廊下でストレッチを一緒にする。
向かい合って、呼吸やお臍の向きとか膝の向き。
そういうのを伝えながら。





『影山くんって本当に真っ直ぐだね。仁花ちゃんから自主練の様子も聞いてる』

「はぁ、真っ直ぐっすかね。ただ俺は、バレーが好きなだけです」

『うん、そういうとこ』

「はぁ」

『影山くんは誰にバレーを教わったの?先生?』

「じいちゃんです。いつもじいちゃんがいました。爪とか食うもんとか睡眠とか…
そういう自分をメンテナンスすることも、じいちゃんに言われてするようになりました」

『自分をメンテナンス… すごく大事なことだね』

「音駒で食ったメシ、穂波さんが考えて作ったって聞きました。
身体のことにも詳しいし、なんかトレーナーとか目指してんすか?」

『それも、ちょっとは考えたりするかな。今はいろいろイメージを照らし合わせている。
真っ直ぐな影山くんには意味がわかんないかもしれないけど。浮気っぽくてわたし』

「…浮気? …孤爪さん以外の男の人とも付き合ってんすか?」

『いやいやいやいや、ないない。そういうんじゃない、今の話の流れ。笑
あれもしたい、これもしたい、みたいな。
影山くんは、ストレッチも指先のケアも睡眠も…いろんなことの中心にバレーがあるんだなぁって思う。
影山くんみたいにそういうのがまだ見えないから、ふわふわしちゃってるっていうか』






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