第21章 スイカ
西谷「だな!いろんな海に行ってるって聞いただけですげーわくわくしてきたぞ俺!」
『夕くん、いつかサーフィン一緒にしよう。したことある?』
西谷「ちっせー頃にじいちゃんの友達に連れられて半ば強制的に」
『どうだった?』
西谷「俺すげーって思った。すげー遠くから旅してきた波、乗ってんだなーって。
俺も海もすげーって思った」
『あーもうっ 夕くん、好き。ほんとそれ。気持ちいいよね。
ボードに寝そべるだけでも十分なくらいなのに。乗って、乗りこなせたら、もうっ』
西谷「今ならもっと気持ちよくできるかもな!
じゃあ、いつか世界のどこかの海で一緒にサーフィンしような!」
旭「近いうちの約束じゃないんだな」
西谷「いいじゃないっすか!その気になりゃ、絶対実現できますよ。
それが今から遠かろうと近かろうと関係ないっす」
『…それに、今シーズン、とかは無理でもそう遠くないうちにほんとにできる気がする』
西谷「いーな、穂波ちゃん気に入った!」
旭「西谷そんな上から」
『じゃあさ、もう1つくらい欲張ろうよ。サーフィンだけじゃなくて。
わたしがサーフィン言ったから、夕くんもう一つ選んで?』
西谷「…じゃあそうだなー 山、行こう!海も山も行こう!登山、しようぜ!」
旭「海と山って、でっかいなぁ」
『うん!じゃあそれ。サーフィンと山は必ずしも同じ時じゃなくてもいい。
2回、ぱったり会えるかも、しれない』
西谷「おぉ!それで、乾杯しような!その頃は酒も飲めるかもしれねー
海入ってビーチで乾杯。山登って麓か、泊まりなら山頂で乾杯!」
『夕くん〜 楽しすぎる〜 あ、山口くん引いちゃってない?大丈夫?』
山口「あ、うん。大丈夫。西谷さんと同じ規模で話せる穂波ちゃんすごいなって」
『なにそれ 笑 あ、そうだ。 あ、でもやっぱいいや。
また山口くんに聞きたいことあるんだ。また、話せたらいいな』
山口「うん、俺はいつでも」
『うん。今日は見学させてくれてありがとう』
蛍くんとの話を聞いてみたかったけど
なんとなく山口くんていうよりは蛍くんが
先輩というかチームメイトというか、そういう存在の前で話されるのを嫌いそうって思ってやめた。
みんなはそのまま夕飯へ、
わたしはお風呂の用意をしてお風呂へと向かう。