第21章 スイカ
「趣味っていうよりライフワークなのかなって、
夜中に踊ってるの見て思いましたけど。綺麗でしたよ」
『きっ綺麗!? 蛍くん、ずるい!』
「なにがですか、綺麗なものは綺麗です」
『やだもう、馬鹿。 …でもライフワークってのはそうだね。実際わたしもそう思ってる。
蛍くんにダンスの話がしたかっただけかも。笑
趣味はじゃあ、スケボーかな?サーフィンも趣味なのかもだけど、もうちょっと入り込んじゃってる』
「へぇ、スケボー。ひとりでやるんですか、彼氏?」
『小さな彼氏♡』
「は?」
『10歳のね、男の子ですっごい上手な子が仲良くしてくれてて。
スポンサーもついてるくらい上手なんだけど、その子と行ける時は行ってる。
あ、わたしはちなみにへたっぴ。蛍くんスノボとかしそう、ってかウェアが似合いそう。
…あ、想像するとちょっと、胸が………』
「………」
『その、目! …スノボする?』
「親がするんで、冬になると必然的に。
小さい頃と違って留守番できるんで、今年は行くかはわかんないですけど」
『へぇ、行こうよ!わたしも宮城にスノボしに行こうかな。春高のあととか?』
「はっ?なんで宮城にわざわざ来るんですか」
『おばあちゃん、宮城だからさ。毎年2回は帰ってるよ』
「…そうなんだ。じゃあ、会いましょう。…博物館は好きですか?」
『へっ 博物館?好き好き。連れてってくれるの?』
「宮城で会えたら、ですけど」
『大阪の太陽の塔があるとこのさ、民博行ったことある?』
「えぇ、一度だけ」
『あそこ、大好き。あそこに行きたいがために、関空経由で旅行行ったりするくらい』
「あぁ、そうですか。前は、広くてあまり見れなかったです。盛りだくさんだし」
『うんうん。 好きな人とまたいけるといいね!』
「あぁ、そうですね。一緒に行ってくれますか?」
『へっ、わたし?大阪で都合が合うなんていう奇跡があったらぜひ一緒に行こ』
「………まぁ、とりあえず仙台で行けたらいいです」
『うん、うん。スノボもね』
蛍くんの案内だと、
遊児といるときとは全然違うものが見れそう。