第21章 スイカ
ー穂波sideー
5時に目が覚めたんだけど、
生理2日目に加えて昨日大泣きしたのでまだまだ眠い。
朝食当番じゃないし、
もうちょっと寝る………
2度寝から覚めると6時。
今から洗濯回せば食堂行く前に干してけるな。
顔を洗って着替えて、水筒と本を持って2階に行く。
ちょうど起きてる人とかいて、
寝巻きをだしてもらうのを待ってると
蛍くんに声をかけられた。
「穂波さん、おはようございます」
『あ、蛍くん、おはよう』
「え」
『…? あ、目? 目、腫れてるでしょ 笑』
「うん、腫れてる」
『笑うなら笑っていいよ。笑 堪えてくれてる?』
「いや、笑いたいんだけど、笑えないって感じかな」
『…え、そんなにひどい顔してる?w』
「…いや、そういう意味じゃなくて。 あ、持とうか、かご。僕もついてく」
『え?ううん、いいよ。ありがとう。…朝の散歩?』
「いや、夜は自主練することになりそうだし、朝なら話せるかな、と」
『…え?あぁ、わたしと?そうだよね、昨日もあんなだったし、気になるよね。
それなら、この水筒と本、持ってもらおうかなぁ』
「…はい」
「…穂波おはよ」
向いから研磨くんが来た。
トイレに行ってきたのかな。
寝起きの顔。かわいい。
『研磨くん、おはよう。 …ちょっとその服!』
昨日の鼻水だらけの服着て廊下歩いてる!
「あぁ だって寝るだけだったし 今脱ぐ」
徐ろにTシャツを脱ぎ始める。
『あああ、ここで脱ぐの』
「いつも見てるじゃん… ここ男子しかいないし。お願いします」
いつもがどうとかじゃないんだけどな…
『…ん。じゃあ、洗濯室行ってくる』
「あ、僕も一緒に失礼します。ちょっと運天さんにお聞きしたいことがあるので」
「…ん、いってらっしゃい」
そんなわけで成り行き?行きずり?で蛍くんと歩き始める。
合宿って泊まりだけあって、
ちょっと旅っぽいな。