第5章 夏
啄むようになんども何度も口付けをして
「……ちょっと、いそがなきゃだよね」
研磨くんはそう言って、わたしの身体を壁に向け、
お尻少し突き出すように体勢を整えると
脱衣所に向かってガサゴソと何かを取り出してきた
「……2つくれたんだよね」
どんなやりとりをしたんだろう、と思うと可笑しくってクスッと笑ってしまう。
油断をしていたら、研磨くんが腰を掴んできて、
研磨くんのモノを一気に最奥まで押し込んできた。
『………ッンッ…』
挿入されただけで快感の波が押し寄せる…
足に力が入らなくなり、壁を押さえる手に体重をかける。
研磨くんは腰をゆっくりと動かしながら
わたしの一番気持ちの良いところを、ちゃあんと突いてくる
昨日の今日で、研磨くんには身体を知り尽くされたみたいな気分になる。
打ちつける律動はどんどん早くなり、
何度も迫ってくる快楽にぼんやりとした意識の中
「………ッ…」
研磨くんから溢れる吐息を感じる。
研磨くん、今どんな顔しているんだろう…
鏡に目をやると、
昨日も見た…あの表情………
余裕のない、少し眉をしかめた苦しそうな顔。
すごく色っぽい…
わたしの大好きなその表情を鏡越しにみつめていると…
「…穂波っ、おれっ」
そう言って一際早く強く腰を打ちつける
わたしのナカが疼いて、何かが湧き上がってくる……
「…あッ……ぁンッ………」
「…………ッ…」
膜の内側にドピュっと熱いものが吐き出さられ…
研磨くんのモノがピクピクと波打つのを感じる…
もう一度鏡に目をやると、
艶っぽく優しい瞳でこちらをみつめている研磨くんと目が合った
ドキっとする。
すごく優しい目…
こんな目で見つめられちゃうと、なんだかむずむずとしてしまう…