第1章 出会い
学校に着いて、教室へと続く廊下を歩いてると、
「運天さん、おはよ。」
研磨くんが後ろから挨拶してきてくれた。
『研磨くん!おはよう!』
自然と笑みが溢れちゃう。
『いつも朝練してるの?お疲れさま!』
「…うん…運天さんは、いつもこの時間?」
『うーん、電車乗り遅れたり乗り過ごしたり、たまに早く乗りたくなったりで、
なんかいろいろまちまちかも。
そうだ、名前でいいよ。穂波でもなみでも。
まぁ名字でも、研磨くんがいいように呼んで!』
「…うん…わかった」
『ふふ』
「…穂波さんは、何か運動をしてるの?」
『わたし?なにしてると思う〜?』
「え……うーん……」
教室に着いて、
廊下側前から二番目の自分の席に鞄を下ろす。
研磨くんはわたしの特に意味のない振りに黙っちゃった。
メンドクサカッタカナ。。。
でも沈黙も心地よくって、ついわたしも黙っちゃってた。
研磨くんはそのまま窓際の席に歩いていっちゃいそうで、
まぁいいかな、とも思ったけど
手首をそっと握ってこっちに振り返ってもらった。
綺麗な目だな。吸い込まれる。
『研磨くん、フラとねサーフィンだよ。
変な問題出しちゃってごめんー笑』
「…あ、そっか。ロコガ「はーい、みんな席につけー」…またね…」
朝礼が始まる。