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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第21章 スイカ








真子さんに教えてもらった場所で
ドリンクの準備をして体育館戻る途中






「穂波ちゃ〜ん、おっはよ〜」






溌溂とした声の主はもちろん、光太郎くん。






『光太郎くん!おはよう!1週間よろしくお願いします』

「おー!よろしくよろしくー!こっちでは基本体育館にいれるんでしょ?」







体育館へと向かいながら話す。

光太郎くんは、前回の合宿で初めてバレーをしている姿をみたけど、
本当にきらきらしててかっこよかった。






「前回もー今回もきっと、俺やっぱバレーしたいからさ、
あんま足繁くってーの?穂波ちゃんに会いには行けないけど、
気持ちが離れたわけじゃないからね。
俺のこともみてね。俺がバレーしてるとこ、みてて」






…そう、光太郎くんのバレーを見てて思った。
この人は本当にかっこいい。

目の前のことに真っ直ぐ、全力で今にいる感じというか。



そして、ふいにこう、真っ直ぐに力のある言葉をすとんと落としてくる感じ。
言葉自体の持つ力は強いけど、
光太郎くん自身には何の力みもなくって、
相手をどうこうしようとしてるわけでもない。
だからこそ、すとんっと真っ直ぐに入ってくる。

大地が雨の滴を受け止めるみたいに。
ただ落とされた言葉を、ただ受け取ることができる。






『うん。前回で既にわたし、光太郎くんのバレーに心を奪われたよ。
それから、梟谷学園のバレーに。
…生川も、森然も、烏野も、音駒も、研磨くんも…全部全部に心奪われるんだけど、なんていうか…
うまく言えないけど、うん。見ようとしなくても見ちゃうのが光太郎くんだから。
もちろん、1週間いっぱい拝見させてもらいます』

「…ははっ!よーしじゃあ、俺アップとってくる!またねー!」







光太郎くんはわたしの頭をわしゃっと撫でて、
先に体育館への入り口へと走っていった。









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