第20章 banana pancakes
ー穂波sideー
…どてんっ!
『へっ………』
…気がついたら2人でソファで寝ちゃってみたい。
2人とも映画は最後まで観たはずなんだけど…
ソファから転がり落ちて目が覚めた。
一緒にさっとシャワーを浴びて、
…さっとって言ってもついキスをせがんじゃったりしながらだけど、
映画が終わったら寝れるように用意して映画をみ始めて。
最初は並んで座ってたけど途中2人で横になって観た。
研磨くんの顎が頭のとこにきて、
腰に腕が乗せられて、脚には脚が乗せられて…
背中が研磨くんに触れてると、
なんとも言えない安心感があって。
観終わったあと、
面白かったね、だとか 眠いねぇ、だとか言いながら
そのままごろごろしてたんだ。
…このソファ、
幅広だから研磨くんこのまま寝てても大丈夫だろうけども
起こした方がいいかな。
1:00過ぎ。
明日朝練だから研磨くん、6:00には起きる。
まだ5時間ある。
…起こそっか。
『研磨くん』
…………。
『研磨くん、お布団いこ〜』
「…ん……」
すやすやすや…
『研磨くん、ここで寝る?お布団行く?』
「…んー …穂波と寝る………」
『…………』
すやすやすや…
『研磨くん、わたしお布団いくよー』
…………
起きそうにないなぁ。
夏だし、風邪引くってことはないけど…
一人で寝るなら休まるかな。
わたしは床で寝るとしよう。
ゲストルームにあるマットレスを持ってくるか…
でもそしたら研磨くんがソファなのがおかしく思えてくる。
イグサマットもどこかにあったはずだけど…
眠いしどこでも寝れちゃうしもういいや、
部屋からタオルケット持ってきてここで寝ようっと。
研磨くんにはいつもここに置いてあるガーゼケットをかけておく。
『研磨くん、おやすみ』
頬にそっと口付けて、
また眠りにつく。