第20章 banana pancakes
ー穂波sideー
雨、結構しっかり降ってる。
雨の音は心地いい。
目が覚めると研磨くんの片脚が私の上に乗ってた
Tシャツはまくれてかわいいおへそがみえていて。
ゆっくりと上体を起こして全体像を見る。
教室や電車では、
肩の力が抜けていながらも、
どこか緊張感を保っているというか。
そんな様子の研磨くんの、無防備な姿。
…たまらん。
よだれがでちゃう。
そっと脚を下ろして、タオルケットをかけておく。
一度トイレに行って、
下に置いたままだった本を持って部屋に戻る。
研磨くんはさっきのままの姿勢で寝てる。
そーっと隣に戻って、うつ伏せになって本を読む。
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研磨くんがもぞもぞし始めた
本から目を離して、研磨くんの方に目線をやる。
薄目が開いて、わたしの姿を確認すると
もぞもぞと擦り寄ってきてぎゅっと抱きつき、
そしてまたすーすーと寝息を立ててる。
…きゅん