第19章 みかん
ー穂波sideー
京治くんと分かれて、
時間のちょっと前に調理室に行った。
ご飯は昨日そいでおいたとうもろこしを一緒に炊いてとうもろこしご飯にする。
削いだ後の芯も一緒にいれて炊飯スタート。
とうもろこしが足りないから3分の1は普通のご飯。
全部のオーブンの余熱をかけていく。
…部屋、暑くなるだろな
山本くんのおじいさんの新ゴボウをささがきにして
ボウルに張った酢水にぽんぽん落としていってると
潔子さんと仁花ちゃんが来た。
挨拶をしてぽつぽつと会話しながら手を進めて行く。
鮭に塩をしていってもらったり、
豚汁に入れるお野菜を一緒に切ったり、
昨日の夜、京治くんとはなしながら仕込んでおいた卵液を器に入れていってもらったり…
次第にみんなが集まって、
賑やかに緩やかに食事や食卓の準備が進んでく。
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6:45
雪絵「うわぁ〜 ちょーうまそう♡」
焼き鮭、空豆と玉ねぎのサラダ、きゃべつの浅漬け、茶碗蒸し、
小松菜の芥子和え、モロヘイヤのお浸し、納豆、海苔、
豚汁、それからとうもろこしご飯と白米。りんご。
仁花「オーブンで茶碗蒸しも焼き鮭もできるとは…!ほんとにためになります!」
『あはは、ためになるかなぁ?でもオーブンは放っておけるから、いろいろ助かるよね』
お喋りしながら食堂として使用してる部屋に運んでいく。
廊下にはお腹を空かせた選手たちがうろうろしてる。
…なんだかオオカミがうろうろしてる様子に似てる。
…あ!みかん色の頭、発見!