第19章 みかん
かおり「…でー、木兎とはどういう仲〜?」
『へっ?』
雪絵「穂波ちゃん、穂波ちゃんは言ってるんだけど、
それ以外は特に情報ないわけ」
『…どういう仲なんだろ?ナゾ。
…お友達かな? まだ一度しか会ったことないけど…
そっか光太郎くんも来てるんだった。嬉しい』
かおり「嬉しい〜? おやおや〜?」
雪絵「おやおや〜? しょぼくれモード対策ひとつ増えたかもぉ」
『しょぼくれ?………』
「ぉあっはーーーーー! 穂波ちゃーーーん!!!」
聞き覚えのある、
そして忘れることはできないであろう大きな声。
前からまっすぐに駆けつけてくれてるのは…
『光太郎くん! 久しぶりだね』
「もうずっっと会いたかったし、ずっっと考えてた!」
『あはは、それは嬉しい。ありがとう。
至らない点が多々あると思うけど、2日間よろしくお願いします』
「なーにいってんのー!ダイジョーブ、ダイジョーブ!こちらこそよろしくなぁ!」
「あ、木兎さん、サポーター見つかったんですね」
…おや?
聞いたことのある声が後ろから聞こえる
振り返ると…
「え」
『わ』
…………
『京治くん!』
なにこれすごすぎる!
思わず旅気分が舞い戻り、
思い切り京治くんにハグをする。
奇跡の再会。
1週間後に、音駒で?
ぎゅーっと抱きしめてから
腕をそっと掴みながら身体を離す
赤葦「………穂波ちゃ… あ、いえ、木兎さん…」
雪絵「…どーゆーことぉ?」
木兎「…………(ポカーン)」
『京治くん、すごいね、会っちゃったね!
どういうこと?ねぇ、これってどういうこと?』