第18章 くしゃみ
ー穂波sideー
猫又先生のお話の後、直井さんに呼ばれた。
「運天、今日もありがとうな」
『いえ、とんでもないです。
…こんな中途半端にしかお手伝いできないのに、
やらせてもらってありがとうございます。
いつもとても楽しいです!』
「…あー、いやそれは、ほんと、楽しいなら何よりなんだけど…」
『………』
「さっき猫又先生の話があったように、7月に合同練習が行われるんだけども、
音駒で一泊二日のいわば合宿という形になるんだ。
もし、運天ができるならその日のマネージャー業務を任せたいと思っていて。
…あ、でもあれだ、部員じゃないし、
運天は土曜日の午前中は基本外せない用事があると聞いてはいてだな…
無理を承知で、一度声をかけてみようと思ったんだが…」
『…やりたいです。やらせてもらいたいです。
土曜日の、そうですね… いつもはお昼前くらいにレッスンをしてるんですけど、
どこか別の時間で集まれるか生徒さんに相談してみます』
「おおー!そうか。あぁ、ありがたい。
烏野も含め他四校にもマネージャーはいるし、
合同練習の流れを知らないのは烏野も同じだから一緒に教わっていけばいいかと…
まぁ運天ならその辺は大丈夫かと思って声をかけたわけなんだけど。
よし。わかった。じゃあ、詳しいことはまた。
…あ、あともしスケジュールの調整ができるのであれば、
夏の間にある長期合宿も含めお願いできるとありがたいんだが…」
『はい!日程はクロさんに聞いて、スケジュール組んでみます。
声かけてくださってありがとうございます。 …お疲れ様でした』
「おー、お疲れ様。 ほんとにありがとな。」
…やった。
直井さんから頼まれるなんて。
…それに!翔陽くんに会える!!