第17章 GW
ー穂波sideー
「もう5限始まってますよー!」
リエーフくんが教えてくれる。
その声で研磨くんも起きた。
「…んー、穂波の太もも気持ちいい…」
…まだちょっと寝ぼけてる?
『…研磨くん、ごめんね。またわたしも寝ちゃったの』
「………」
『もう5限始まってるって』
「…そっか。 …もう起きないといけないのか」
『…ん。 またいつでもどうぞ。 起こせるかは信用ならないけど…』
「…ん 穂波、髪に…」
『…ん?』
研磨くんの手が頭に向かって伸びてきたので
わたしも少し身を屈めると
研磨くんは頭を浮かせてそっと唇を重ねた
『………』
「何もついてなかった」
『………』
「いこっか、5限英語だっけ」
『あ、そうだね』
「…また誰も起こしてくれなかったんだ」
『リエーフくんが起こしてくれた』
立ち上がってリエーフくんに手を振ると
大きく振り返してくれる
腕が長いからほんとにおおきーく。
先生に注意されてたや、ごめんね、リエーフくん。とばっちり
・
・
・
少し早く歩いて教室にいくと、
ALTの人がいた。
「here they come! You guys had a good nap, don’t you?」
(来た来た! よく眠れたんじゃない?)
『yes, veeery much. Thanks for not interrupting us』
(よーーく寝れた。起こさないでくれてありがとう)
にやにや笑いながら話しかけてくる先生に軽く返事をしながら席に向かう。
前回は高木先生、今回はゆるいALTの先生だなんてラッキー。
普通に授業は再開されて、
特にいじられることもなく5限が終わった。
…よかったぁ。