第15章 さくら
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二度寝から目が覚めると、
研磨くんに腕枕をされてた。
下に敷かれた腕の先にはiPhoneが乗ってる
もう片方の手は胸を包んで、
研磨くんの脚も体に乗っかってる
…iPhoneの画面は暗いし、すーすーと寝息も聞こえる
研磨くんも一度起きてまた眠ったっぽい。
起きて腕枕してくれながら、ゲームしてたのかな。
…きゅん
こういうごろごろ、だらだらを研磨くんとずっとしたかった。
あぁ、幸せな朝。
手から抜け落ちた小説を腕を目一杯伸ばしてとると、
身体が少し動いたタイミングで研磨くんの手がわさわさとやわく胸を揉む
『…ひぁ………』
その動きはだんだん弱くなっていって、
落ち着いて耳をすますと研磨くんはまだ眠ってるようだった
寝ながら、もみもみするんだ……
男の子の本能みたいな感じなのかな。
柔らかいものをもんじゃうみたいな…
はぁ、どきどきした。
寝ている研磨くんの腕の中で、
小説を読み始める
喉渇いたけど、ここから抜け出たくないなぁ…
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小説を読み耽っていると、
研磨くんがもぞもぞと動き出した
「…んー……… あ、穂波起きてる」
腕から頭を下ろして
身体を研磨くんの方へ向ける
『…おはよ、研磨くん』
「…ん。 穂波おはよ」
研磨くんはまだまだ眠そうな顔でちゅっと口付けてから
わたしの頭に顔を埋める
ぎゅっとされるとわたしの顔は研磨くんの胸元?首元?
その辺りに押し付けられて
思わずすんすんと匂いを嗅いでしまう