第15章 さくら
ー穂波sideー
目が覚めると隣に研磨くんがいる。
昨日あの後そのまま服を着ないで寝たから、
肩も鎖骨もみえて色っぽい…
すやすやと寝息を立ててる
綺麗な寝顔で
今日はパンを焼きたいなと思って、
昨日、研磨くんがお風呂に入ってる間に
簡単なレシピで材料を混ぜて、生地をこねておいた。
…朝、研磨くんと心置きなくだらだらしたい。
海へ行きたい気持ちより、今回はそれがずっと勝ってしまった。
そんなときもある。
昨日はわたしもお風呂に入ってから
2人でだらだらと動画をみて、
眠くなって一緒に布団に転がりこんで夢の中に落ちてった。
夜中に研磨くんがもぞもぞし始めて、
あれよあれよとわたしの身体は研磨くんを受け入れて、ひとつになった
夜中に起こされるなんて初めてで、
ぼんやりとした意識の中
研磨くんに求められるのは、なんともいえない快感だった
裸のままで、また眠りについて、今。5:00。
多分一度起きたのは2時くらいだったのだけど、
体内時計ってすごい。ちゃんと起きてしまう。
でも今日は2人とも予定がない。
…正確には夕方わたしはタヒチアンのレッスンがあるけど……
それでもたっぷりとだらだらできる
水筒のお水を飲んで、研磨くんの腕の中に入り込む。
しばらく研磨くんの胸に額をつけてから
背中を向けるように寝返りを打つ。
昨日途中で起きて、
あんなことしたからきっとまだまだぐっすりだ。
小説を開いてみるけれど、
すぐに瞼が重たくなってもう一度、眠りに落ちていく
二度寝までの、この至福のまどろみ…
自分でのせた、研磨くんの腕の重さが心地いい