第15章 さくら
「あ、おれ、明日も泊まってけるなら、 …その、泊まっていきたいんだけど………いいですか」
心「あはは!いいよ、もちろん。 なにを今更」
研磨「…シゲさんは」
シゲ「…ん?僕? 僕は構わないよ」
シゲさんは、おれやカズマに話すとき
自分のことを僕っていう。
なんでだろう。
勝手に使い分けれるのかな。
でもだいぶ年上の男の人に俺って言われるより、
僕って言われる方が、柔らかい感じは確かにする。
威圧感を与えないためなのかな
研磨「…ん、よかった」
『ふふ』
研磨「おじいちゃん家って?」
『お父さんのお父さん。千葉の志田下にいるの』
研磨「へぇ」
『ここの、練馬のおうちはおじいちゃんの実家があったとこ。
お父さんのおじいちゃんの家。お父さんは志田下出身』
研磨「へー。 お店もいくつかあるんだね」
『うん、家の近くのはファッション色強め。
海の方に2つあって、そっちはもっとがっつりサーフショップ』
研磨「…そのお店をおじいちゃんが始めたの?」
『うん、そうだよ。 ゆるくファンキーなおじいちゃんでおもしろいよ。
いつか会いに行こうね』
研磨「…ん」
まだ、知らないこといっぱいあるな。
穂波のこと、知ってくのはおもしろい。
しばらく4人でぽつぽつと話しながらお茶を飲んで、
心さんとシゲさんは2階に上がっていった。
『お風呂、入ってくる?』
「…ん。穂波は?」
『…わたしちょっと台所でやりたいことあるから、先入って』
「…ん」
『追い焚きするね』
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